センセイと一緒【完】
「ちょっと、鈴っ!?」
「……」
冷たい海水が全身を包む。
呆然とする鈴菜の視線の先で、和泉が慌てて近寄ってくる。
……見ると。
周りにいた生徒たちも驚いて鈴菜を見ている。
鈴菜は恥ずかしさでカッと頬を赤く染めた。
「言った傍から……。大丈夫、鈴?」
和泉が鈴菜に手を伸ばす。
鈴菜は和泉の手に捕まり、立ち上がった。
頭の先から爪先までずぶ濡れだ。
このままでは風邪をひいてしまう。
「私、着替えてくるね。和泉はここで待ってて?」
「一人で大丈夫?」
「大丈夫だよ。着替えてくるだけだから」