センセイと一緒【完】
<side.尚哉>
ホテルの1階。
修学旅行のしおりとクラス名簿を片手に廊下を歩いていた尚哉は、廊下の先から聞き覚えのある声がすることに気付き、眉を潜めた。
廊下の角を曲がると教師用の個室が並んでいる。
……誰だ?
と思い角を曲がろうとした尚哉の目に、信じられない光景が飛び込んできた。
『鈴っ!』
鈴菜の腕を至近距離で掴む柊史の姿。
そして。
『柊ちゃん……』
柊史を見上げる、鈴菜の姿。
鈴菜はなぜかずぶ濡れで、その華奢な躰のラインが露わになっている。
硬直する尚哉の視線の先で、二人は柊史の部屋へと入っていった。
「……どういうことだ?」