センセイと一緒【完】
2.微妙な関係
柊史の部屋に連行された鈴菜は、そのままシャワーブースへと放り込まれた。
立ち尽くす鈴菜に、柊史がタオルと着替えをばさっと手渡す。
「シャワーを浴びたらとりあえずそれを着ろ。後で返してくれればいい」
「……はい」
柊史は言い、シャワーブースの扉をぱたんと閉めた。
取り残された鈴菜はしばし呆然とした後、服を脱いで手早くシャワーを浴びた。
貸してもらったタオルで体を拭き、着替えを身に着ける。
……ちなみに。
さすがに下着の替えはないため、鈴菜は下着を軽く洗い、ぎゅっと絞って身に着けた。
湿ってはいるが先ほどよりはマシだろう、多分。
着替えは手触りの良いコットンの上下で、ほのかにオリエンタルなホワイトムスクの香りがする。
「……柊ちゃん」
柔らかく甘い香りに思わずぽろりと呟く。