センセイと一緒【完】
鈴菜の答えに柊史はうっすらと笑った。
端整な貌によぎる、どこか呆れたような表情。
その表情で、鈴菜は自分の答えが間違っていたことを知った。
「副甲状腺を持ってる淡水魚がいたら見てみたいもんだな。既に魚じゃない気もするが」
「……」
柊史の言葉に鈴菜はがっくりと落ち込む。
そんな鈴菜にくすりと笑い、柊史は和泉に視線を移した。
「芹沢。答えは?」
和泉はしばし考えた後、口を開いた。
「えーっと。……えら、腸、腎臓?」
「正解」
なぜ鈴菜のノートを見せた和泉が正解するのか。
……というか自分のノートなど見せなくてもよかったのではないか?