センセイと一緒【完】




嘆息しながら和泉は言う。

一体兄妹でどんな勝負をしていたのか。

唖然とする鈴菜の前で、カードがどんどん出されていく。


「さぁ、攻撃だ! 鈴の力を見せつけてやれっ」

「……」


なぜこんなに白熱するのかわからない。

鈴菜ははーっと息をつき、手札からカードを出した。





そして20分後。

和泉と鈴菜は布団の上で決勝戦に臨んでいた。

すでに9時半を回り、遊んで疲れた生徒は部屋の隅の方で眠りについている。

とりあえず布団だけ敷いとくか、ということで布団を敷いた後、決勝戦に進んだ6人は部屋の逆側の隅に固まり円陣を組んだ。

ちなみにメンバーは鈴菜と和泉に、直樹と武田君、そして浜田さんと天野さんだ。

鈴菜の隣には直樹が座っている。

袖が触れそうな距離なので正直気になるが、真向かいに浜田さんが座っているため顔を向けることすら憚られる。



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