センセイと一緒【完】
「さ、では始めようか」
直樹が手早く手札を配る。
どうやら最初の親は直樹のようだ。
やがてゲームが始まり、円陣の中は白熱した空気に包まれた。
「芹沢! なんだその縛りはっ」
「ふふふ。カードは使いどころが肝心ってね」
「……ちょっと直樹君! 今それを出すわけ!?」
「今が出し時かなと思ってね。ごめんね浜田さん」
決勝戦に相応しい白熱した試合だ。
鈴菜はわけがわからないながらも、必死に考えてカードを出した。
「……よくわからないけど、これっ」
10が、4枚。
それを見、皆は背筋を固まらせた。