センセイと一緒【完】



心臓がバクバクと音を立てる。

あまりのことに何も考えることができない。


「……っ、失礼しますっ」


鈴菜はとっさに踵を返し、駆け出した。

頭に血が上り、どうすればいいのかわからない。


――――そんな鈴菜の後ろ姿を。

柊史は笑みの消えた真剣な表情で、じっと射るように見つめていた。



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