センセイと一緒【完】
「笠原。……あんたさ、自分のファンが何してるかぐらい掴んでなよ」
「……っ」
目を見開く直樹に、和泉は畳み掛けるように言う。
「好きな女も守れない男を、あたしは認めない。……前に言ったよね? あたし以上の男でなければ、鈴には指一本触れさせないって」
「……」
「あたしはあんたを認めない。少なくとも今のあんたはね。……言いたいことはそれだけだよ、生徒会長サン」
ぽん、と直樹の肩を叩き、和泉は部屋へと戻っていった。
……その背を、直樹は呆然と凝視していた。