センセイと一緒【完】
「まあ、な。……前に、相談されたことがある」
というよりは柊史が無理やり聞き出したと言った方が正しいが。
柊史の言葉に、尚哉はひとつ息をつき、顔を上げた。
「黒瀬、ひとつ君に聞きたい」
「なんだ?」
「君と森下さんは、どういう関係なんだ?」
尚哉の言葉に、柊史は驚いて尚哉を見た。
……尚哉の瞳に宿る、真剣な光。
尚哉がこんな表情を柊史に見せることはめったにない。
柊史は内心で息を飲んだ。
「どうって……担任と、生徒だろう」
「違う」
尚哉の声がそれを遮る。
柊史は訝しげに目を細めた。