センセイと一緒【完】
「あ、ごめん。こっちの話」
「……?」
鈴菜は首を傾げたまま、名簿に視線を戻した。
ちなみに担任は今年も柊史だ。
といっても7月に志望大学によってもう一度クラス編成があるので、一旦は6月までとなるが。
「……ねぇ、和泉」
「ん?」
「和泉は国立志望? それとも私立?」
鈴菜の質問に、和泉はうーんと悩んだ後、口を開いた。
「今のところは国立の予定。……鈴は?」
「まだ悩んでるの。家で相談してみないと……」
「次の進路調査は6月だから、それまでじっくり考えてみたら? あたしはできれば、鈴も国立を志望してくれると嬉しいけどね!」