センセイと一緒【完】
「お前な。なぜオレに言わなかった?」
「えっ……」
「何かあればオレに言えって言っただろう? なぜオレに相談しない?」
柊史は問い詰めるように言う。
……その、鋭い視線。
鈴菜は驚き、慌てて口を開いた。
「え、だって、……その……」
「オレはお前の担任だ。お前のことはどんな些細なことでも知っておく必要がある」
そこまで言い、柊史は言葉を止めた。
……まっすぐに射抜くような目で鈴菜を見る。
鈴菜はその視線に息を飲んだ。
「……鈴」
「……」
「お前は昔から無防備だ。それはお前のいい所でもあるが、危険な部分でもある」
「……先生……」
「だからオレはお前から目が離せない。……オレが担任でいる間は、オレがお前を守ってやる。だから何かあったらすぐに言え、鈴」