センセイと一緒【完】
鈴菜は聞きながら、胸の奥から何かがぐっとせり上がってくるのを感じていた。
……ひどく胸を打つ詩だ。
それは……読んでいるのが尚哉だから、ということもあるのかもしれない。
尚哉がこの詩を好む理由が、なんとなくわかる気がする。
届かない想い。
悲痛な叫び。
過去の自分への後悔。
……きっとこの詩は、白崎先生の心中を表しているのだろう。
そんな気がする。
鈴菜はそんなことを思いながら、尚哉の朗読を聞いていた。