センセイと一緒【完】

いきなりの直球質問だ。

想い人がいる、というのは鈴菜だけしか知らないことだ。

自分が勝手に言うわけにはいかない。

鈴菜は少し笑い、口を開いた。


「さぁ、どうなのかな。聞いたことないから、わからないよ」

「えー、そうなんですか?」

「相良さんから聞いてみた方がいいんじゃない?」

「えーっ。……白崎先生、森下先輩と一番仲が良さそうだから、森下先輩に聞いてみようと思ったんだけどな～」


残念そうに相良さんは言う。

その言葉に、鈴菜は目を丸くした。


「え? ……私が?」

「そうですよー。よく一緒に話してるじゃないですか～」

「……」


そうなのだろうか。

自分ではよく分からないのだが……。