センセイと一緒【完】
「……鈴菜……」
鈴菜と居れば居るほど、自分は鈴菜に惹かれていく。
……もうその想いは抑えられないほどに高まっている。
柊史への嫉妬。直樹への嫉妬。
傍に居なければ知らずに済んだことが……今、尚哉の心を揺さぶり、傷つけている。
去年までは、鈴菜があのことを思い出すくらいなら黙っていた方がましだと思っていた。
あのことを思い出し、自分を見る目が変わってしまうくらいなら……
と思っていた。
けれど今は。
……想いを伝えたい。
そんなことは許されない、とわかっていても……
そう思わずにいられない。