センセイと一緒【完】
七章
1.中間試験
5月上旬。
鈴菜は中間試験に向けて勉強をしていた。
3年になって最初の試験。
ここはなんとか頑張っていい結果を残したいところだ。
ちなみに試験の一週間前から部活は休みになる。
放課後、鈴菜は和泉とともに自席で勉強していた。
「ね、和泉」
「ん?」
「この形容詞って、どう変化するんだっけ?」
英語の問題集が開かれた鈴菜の手元を、和泉は横から覗き込む。
ちなみに和泉は現国の教科書を開いている。
和泉が最も得意なのは生物で、最も苦手なのは英語だ。
しかしそれでも英語の成績は鈴菜より良い。