センセイと一緒【完】
一週間後。
中間試験の結果が貼り出され、鈴菜は和泉とともに廊下の掲示板を眺めていた。
結果は……
「お、やったじゃん、鈴!」
英語のリストの上の方に鈴菜の名前を見つけ、和泉が声を上げた。
その隣で鈴菜も顔を輝かせる。
「和泉が一緒に勉強してくれたからかな。ありがとね、和泉」
「そんな可愛いこと言われると、ご褒美あげたくなっちゃうね~」
「……イヤ、それは結構」
と言った鈴菜の横に。
長身の男子生徒がすっと後ろから立った。
レイヤーカットの黒髪に、精悍な頬。朝焼けの空を映したかのような瞳。
……直樹だ。
思わずドキンとする鈴菜に、直樹は少し笑って話しかける。