センセイと一緒【完】
ザッと靴の音がし、鈴菜は息を飲んだ。
見ると、体育館の角に人影が見える。
その人影は鈴菜が確認する前にさっと姿を消した。
「……?」
誰だったのだろう、今のは……。
けれど、もし今のを見られていたらまずいかもしれない。
鈴菜は慌てて後ずさり、柊史を見上げた。
「じゃあ私、そろそろ戻りますっ」
「……鈴?」
「失礼しますっ」
鈴菜は言い、体育館の方へと向かって駆け出した。
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