センセイと一緒【完】
4.二人の関係
鈴菜は水道のある通路を抜け、先ほど人影が見えた体育館の裏の方へと入っていった。
体育館の角を曲がり、辺りを見回す。
と。
体育館の裏口の前にある人物の姿を見つけ、鈴菜は息を飲んだ。
グレーのウインドブレーカー。
……尚哉だ。
「……」
尚哉は体育館の壁にもたれ、腕を組んでじっと虚空を見据えている。
……まるで刃のような鋭さを宿した、その視線。
これまでに見たことのないその表情に鈴菜は息を飲んだ。
「……白崎先生」