センセイと一緒【完】




「どしたの、鈴?」

「ねぇ和泉。昔、ここで遊ばなかったっけ?」

「ここで? ……覚えてないな~」


和泉は首を振った。

鈴は肩を落とし、もう一度鳥居を見た。

昔、誰かとここで、何かを……。

何かを、聞いたような気がする……。

よくは覚えていないが……。


「……」


その先がどうも思い出せない。

鈴菜は首をひねりながら、再び歩き始めた。



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