センセイと一緒【完】

4.White~日本史教師




木曜日。

二限目の授業が終わった、休憩時間。


鈴菜は二限目の古文の教科書を片付け、日本史の教科書を取り出した。

全ての教科の中で日本史はわりと好きな方だ。

教科書を開き、予習する。

と、チャイムの音とともにドアがガラッと開き長身の先生が入ってきた。


「では、始めましょうか」


言い、手にしていた資料を教壇に置く。

鈴菜はノートを開きながら、教壇に立った教師を見上げた。


白崎尚哉。25歳。

日本史の担当で2年D組の担任をしている。

歴史研究部の顧問であり、弓道部の副顧問でもある。

ふわっとした真っ直ぐな茶褐色の髪に、白い陶器のような肌、端整な顔立ち。

夕凪を思わせる落ち着いた優しい瞳がその柔らかい雰囲気によく似合っている。

背はすらっと高く、しなやかな柳のような体を濃いグレーのスーツに包んでいる。

尚哉も柊史と同じく生徒にとても人気があるが、風貌も印象も柊史とは対照的な感じだ。


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