センセイと一緒【完】
2.文化祭
土曜の2限目。
鈴菜はLHRに参加していた。
LHRことロングホームルームは学級活動の一環で、週に一度、委員決め等の話し合いやイベントを行う時間である。
ちなみに柊史が担任を務める2年B組は、その内容があまりにいい加減なことで有名でもある。
先週は一時間ぶっ続けで、クラス全員で『しりとり』。
その前は校庭で『だるまさんがころんだ』。
たまに委員決めなどをしたりもするが、それ以外はアクティビティが多い。
B組の生徒には受けているが、他の教師には当然ながらあまり評判がよろしくない。
しかし学年で1位・2位の頭脳を有するクラスでもあるため、表立っては何も言ってこないらしい。
「さて、今日は……」
教壇で言いかけた柊史に、男子生徒の一人が声を上げる。
「先生、今日は鬼ごっこがしたいです!」
おーっ、と周りから歓声が上がる。
しかし柊史はすっと目を細め、首を振った。