センセイと一緒【完】
「メイド喫茶!」
とある男子生徒の声に、柊史は一瞬チョークを止めた。
そして黒板に書きだしたのは……。
『冥土喫茶』。
クラス中がシーンとなる。
鈴菜も唖然として黒板を見つめていた。
そんな中、柊史は黒板をしばし見つめた後、にやりと笑った。
「冥土か。……いいかもな」
なにが!?
というのはクラス全員の心の叫びだっただろう。
柊史はバン!と黒板を叩き、クラス中を見渡して言った。
「今回はこれでいくぞ。誰が何をやるかは適当に決めておいてくれ」
「……」
「笠原。予算はお前に任せる。概算が出たら教えてくれ。遅くとも来週末までだ」
「わかりました」
鈴菜の隣で直樹が軽く頷く。
……なんだかとんでもないことになりそうだ。
鈴菜は呆然と黒板を見つめていた。