センセイと一緒【完】



木曜の放課後。

鈴菜は視聴覚室で歴史研究部に参加していた。

今日のお題はLHRと同じく『文化祭』だ。


「今回は何を展示しましょうかね?」


尚哉の声に部員はうーんと首をひねった。

展示と言っても6人しかいないため、できることは限られている。

調べたことを模造紙に書いて貼ったり、画用紙に絵を描いて貼ったり、社会科準備室から関係する年表や資料を持ち出して展示したり。

そのくらいだ。

やがて部員の一人が手を上げた。


「この間やった、日本文学に関連する展示はどうですか?」

「というと?」

「竹取物語や、伊勢物語とか。昔の文学をテーマに、関連するものを展示してみてはどうでしょうか?」


その言葉に、ふむと尚哉が頷いた。


「なるほど、いいかもしれませんね。竹取物語などは子供にも分かりやすいテーマですし、昔の文学に関連するものなら、僕もいくつか資料を持っています」

「え、そうなんですか?」



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