センセイと一緒【完】
首を傾げた鈴菜に、尚哉は優しげな目を細めて笑った。
「ああ、言ってませんでしたっけ? ……僕の家は代々神主をしてまして、そういった資料が家の倉に山のようにあるんですよ」
「えっ?」
「まあ、正確に言うと僕の家ではなくて本家の方ですけれどね」
鈴菜は驚き、眉を上げた。
尚哉が日本史や文学に詳しいのは、そういう家系だからなのかもしれない。
しかし周りを見ると、驚いているのは鈴菜だけで他の部員たちは皆知っていたらしい。
「では、そういうことで。展示品についてはまた、次の部会で詳しく決めましょう」
「はい!」