センセイと一緒【完】
柊史は尚哉と少し話した後、会議室を出た。
職員室の自席に資料を置き、理科準備室へと向かう。
……と。
理科準備室の中に誰かがいることに気付き、柊史は眉を顰めた。
少しブリーチした茶色い髪を後ろでまとめ、アイボリーのスーツを身に着けた女。
1年の英語を担当している京田弘子だ。
年は柊史より一つ上の26歳。
柊史がガラッとドアを開けると、弘子はくるりと振り返った。
「遅かったわね、柊史」
「……」
柊史は無言のまま奥のソファーの方へと歩いていく。
弘子はソファーに座った柊史の横に素早く腰かけた。
……その、熟れた豊満な肉体。
男子生徒たちの視線を釘付けにするその肢体を前に、しかし柊史はため息をついた。
「学校じゃ会わねぇって言っただろ?」
「大丈夫よ。こんな時間に、こんな所に来る人はいないわ」