センセイと一緒【完】



「柊ちゃん……」



鈴菜の言葉に。

柊史は一瞬、驚いたように目を見開いた後、目を細めて笑った。

……昔と同じその笑顔。

今は柊史は鈴菜の担任だ。

教師と生徒。

本当であれば、こんなふうに呼び合える関係ではない。

けれど。

……今は、この懐かしい空気に浸っていたい。

鈴菜は柊史の笑顔に、胸が温かくなるのを感じていた。


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