センセイと一緒【完】




鈴菜は首を傾げ、和泉の横顔を見つめていた。


「兄貴の頭にあるのは、生物と、あたしたち家族のことと、あと……」

「……」

「……あとは秘密。これはさすがにあたしが言うわけにいかないからね」

「?」


和泉は笑いながら鈴菜を見た。

……よくわからない。

首を傾げる鈴菜の肩をトンと叩き、和泉は歩き出した。


「さ、行くよ、鈴」

「……うん」



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