甘い××の、その後に。 love you,baby☆
「眞緒」
「……うん?」
顔を上げると、柔らかいキスが落ちてきた。
きゅん……とするのに、切ない。
「じゃ、またな」
新幹線はすぐにやって来て、ハル兄を飲み込んでしまった。
「夏休み、絶対行くからねっ」
閉まるドアの向こうに声を上げる。
ほほ笑んで手を振るハル兄におもいっきり手を振り返して、
あたしは、新幹線が見えなくなるまで見送った。
「……またね……ハル兄……」
ひとりぼっちで残されたホームの上で、
気づいたら、少し……泣いていた。