甘い××の、その後に。 love you,baby☆


サークルの仲間が外に出ると、狭い歩道は人で溢れた。


その間を縫って、駅へと足を運ぶあたし。



もたもたしながらちょっとずつ進んでいると、


持っていたバッグのチャームが何かにひっかっかった。



顔を上げると、



「あ、迷子ちゃん」



そこには村瀬先輩がいて。



チャームは、先輩のポケットに入っていたキーチェーンに絡まったらしかった。



「ご、ごめんなさい。あれ? あれ? 取れないっ……」


「そんなに引っ張ったら、よけいに絡まるって。貸してみ?」



器用に動く先輩の指先は、もつれた金具同士を上手に引きはがしていく。

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