気がつけば愛でした

そこはベッドでした






人前で土下座するなんて産まれて初めてだな。



しかもこんな朝っぱらから。


静奈は塵一つないきれいな床を見つめながら、そう思った。

足は床にきちんと正座させ、手は膝の上。スカートの布を小さく握りしめる。

背中にはヒンヤリと嫌な汗が流れそうだ。


顔なんて到底上げられたものじゃない。


目が合ったら殺されるんじゃないか。


静奈にはそれくらい、今の現状が恐ろしいものだったのだ。



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