気がつけば愛でした
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我が社はIT関係の企業で、創立20年というまだまだこれからの会社である。
しかし業界での成績は右肩上がりで、ここ数年は黒字が続いている。
それというのも、2代目社長に代わってからだ。
静奈はその2代目社長に持っていたファイルを渡す。
「社長。これが本日の資料です。」
「あぁ、ありがとう。車は?」
軽く微笑みながらファイルを受け取りパラパラと中身を確認する。
「下に回してあります。午後は雨宮社長との打ち合わせがあり、その後会食。お帰りは19時を回るかと予想されますが、一度こちらにお戻りになられますか?」
予定がぎっしり書かれた手帳から顔を上げて社長を見る。
スーツに袖を通しながらチラリとこちらを見る社長。