気がつけば愛でした
「気がつかなくていいんだ。静奈が気がつかず、笑ってくれていた事に俺は安心出来たんだから」
「でも…」
「心配かけてごめんな。社長に相談されて不安になったよな。社長にはもう一度、納得してもらえるまで話するから」
頭をなでながら優しく言う。
「私にはなんでも相談してほしい。」
「静奈…」
「律の隣で笑っていたいから、なんでも相談して?」
静奈が拗ねたように言うと高柳は苦笑した。
「じゃぁ、相談だけど」
「何?」
「俺が副社長にならなくてもついてきてくれる?」
口元は笑っているのに、目は真剣だ。