気がつけば愛でした



思わず社長と目を合わせてしまう。


その目がなんとも申し訳なさそうに見えてしまった。



「隙はないのかしら?」
「申し訳ありません。」
「あらそう、残念ねぇ。どんな人なの?」

「優しくて、頼もしくて。素敵な人ですよ。」



言った後に恥ずかしくなって思わず赤くなる。



「あらあら、可愛らしいわ」



ケタケタと笑う圭子に、実はからかわれたと気がついたのだった。










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