気がつけば愛でした
「ヤったって誰と?高柳?」
「ち、違います!そういう意味じゃありません!」
貴子のセリフに思わず赤くなる。
「携帯を高柳さんちに忘れて来ちゃったんですよ…」
「あらあら。ないと困るわね。」
困る。静奈のは仕事兼用のだから、今日はまだ内勤だから良いけど、明日からの業務に差し支えが出てしまうのだ。
だいたい、何で会社に持って来てくれなかったのか。
そしたらわざわざ行かなくて済んだのに…。
はぁ、やっぱり行くしかないか。
静奈はため息を着いて、覚悟を決めたのだった。