気がつけば愛でした
12時に社員食堂へ降りるとパラパラと席が埋まり始めていた。
「俺、焼き魚定食にしよっと。お前らは?」
静奈、貴子、高杉もそれぞれメニューを選び、空いている席に座った。
「で?何か悩み事?」
社長はご飯を片手に聞いてくる。知りたかったのか。
「大したことでは…」
「でも、諏訪ちゃんならともかく、静奈ちゃんがボーッとするなんて珍しいじゃん。」
「どーゆー意味ですか、社長!」
貴子はプゥと頬を膨らます。可愛らしい仕草だ。
「でも確かに。橘がため息なんてそうないよな」
高杉までそんなこと言うため、少々困ってしまう
う~ん…。さすがにここでは言えないし…。