気がつけば愛でした




――………



「社長、お疲れ様でした。本日はこれで終了です」

「うーん、お疲れぇ。いやぁ、話長かったなぁ」


帰りの車の中。社長は助手席で大きく伸びをする。

Kグループの社長は話が長く時間も延びてしまった。
機嫌も良かったし、それだけ気に入ってもらえているということなのだろう。



「もうこんな時間か。静奈ちゃん、夕飯食べに行く?」

「ありがたいのですが、社長の携帯に何度かお電話がありましたよ。最近親しくされている女性かと…」



含んだ言い方で伝えると社長は慌てて連絡をしていた。


今月で3人目。

仕事の出来る社長だがここが困った所であった。
女好きというか、人つきあいが豊富というか…。

ルンルンの社長を女性と待ち合わせる所まで送って行き、大事な書類があるため静奈はそのまま一旦会社に置きに戻ることにした。




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