恋涙
「あの指輪は見つからなかったけど、だけどやっぱりこの先ずっと一緒にいたいと思う。だからこれ・・・。」
結稀はもう一度私に指輪を見せた。
「俺はお前を幸せにする自信はない。だから、お前がずっと俺のそばにいて俺を幸せにして?」
結稀は私の左手を取って、薬指に指輪をはめた。
「そんなプロポーズあり?」
ふと、涙がこぼれた。
「お互いが結婚できる歳になったら、俺と結婚してください。」
それってもう遠い未来じゃないよ?
ここで一生を決めていいの?
私でいいの?
プロポーズの答えなんて決まってる。
「はい。」
私はそう頷くことしかできなかった。