恋涙
「部活の作業が終わらなくて・・・先生もサボりですか?」
先生の問いに答えたのは副部長の知紘だった。
「私は仕事です。まぁ部活の仕事頑張れよ。」
生徒総会をさぼってるのに怒らないの?変な先生。
そう思った。
「君たちは三年生?受験のこと考えてるの?」
急に先生らしい口調になった。
知紘は平然と答えているが、人見知りをする私はほとんどその先生の言葉を無視していた。
「君は?受験どうするの?」
先生が私に話しかけてきた。
私はパソコンで作業をしながら「東京の大学です。」と、先生の目も見ないで答えた。
先生はそれ以上質問をしなかった。
多分、先生にとって私の第一印象は最悪だったと思う。