恋涙

進路


微熱や咳はその頃もずっと続いていた。


さすがに病院に行った方がいいと母親に言われて、私は病院に行った。



別に食欲もあったし、咳が出る以外は別に普通に生活していた。



病院に行くと、とりあず採血をすることになった。




結果は、喘息だった。



小さい頃から小児喘息があったし、別に驚くほどではなかった。



ただ、小さい頃より少し悪化していて、爪が青くなったりというチアノーゼの症状があった。





喘息といっても、大きな発作を起こせば死につながることもある。




その結果を聞いた母は、私が東京の大学を受験することに反対した。






私自身、東京よりも少しでも空気のよいところにいる方が良いと思ったし、実家にいれば何があっても両親が医療関係だから対処してくれて安心だと思った。



だけど、夢を諦めていいのか・・・





すごく迷った。




もし一人暮らしをしていて発作を起こして誰にも発見されなかったらどうするのって、色んな人に言われた。




でも、私は喘息とかそういう病気の前に、もし自分がいなくなったら、忙しい両親に代わって家事を誰がするんだろう?という思いもあった。









< 190 / 366 >

この作品をシェア

pagetop