恋涙

次の日の昼休み、私はもう一度先生のいるPC準備室に行った。


ドアをノックして開けると、先生しかいなかった。


「失礼します。」


「あぁ!元気になった?」


私は先生のデスクの隣にあるイスに座った。


「心配かけてごめんなさい。」


先生は少し浮かない顔をした。


「俺もごめん。」


「え?」


「俺のせいだよ・・・」


「なんで先生のせいになるの?先生は悪くないよ!」


「でも俺がもう少し気づいてあげられてれば・・・」


胸が痛かった。


先生が自分を責めてるなんて思わなかったから・・・



「大変だったでしょ、私が倒れた後。」


私は話題を変えた。



「大変だったよ。知紘さんが俺を呼びに来て教室に行ったら倒れてるんだもん。救急車呼んだの俺なんだから。」


「えっ・・・。」


「ちなみにお母さんに連絡したのも俺。」


「なんで先生が・・・?」


「さぁ?知紘さんは泣いて病院行くってきかないし、結局俺が家まで送って行ったんだよ。あんな時間だったし。」



先生はそのときの状況を事細かく説明してくれる。






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