恋涙
怖くなって、私は先生にメールをした。
先生の返信はこうだ。
「もし今日親が夜勤なら、リビングの電気つけっぱなしにして。絶対大人がいないと思われないように注意!あとはお願いだからちゃんと相談して。とりかえしつかなくなってからじゃ遅いから。もう何らかの対策しないと絶対だめだよ。」
私は親に話すと先生に約束した。
だけど・・・本当は親に相談する気なんて全くなかった。
これ以上先生に心配かけたくなかったから、ついた嘘だった。
先生が「心配で眠れなくなっちゃう。」と言ったから・・・
本当に、先生もこんな生徒に会わなければ余計な心配をすることもなかったんだ。
全部自分のせい。
本当は私より、先生や知紘の方が辛いんじゃないか・・・
そう思った。
一人でどうにかしようと思って、私は今後一切先生と知紘にストーカーの話をすることをやめた。
当時の私には、それが一番先生に迷惑をかけない方法だと思えたんだ。
だけど、私は気付かなかった。
本当はそうやって隠して、無理に笑っていることが一番先生を心配させていたんだということを。