恋涙
試験の日の夜、私は先生にメールをした。
二次試験はどういうのが出るのかとか、そんな話をしたと思う。
そんな時、先生がよく分からないメールを送ってきた。
「もし、一次試験を通ったら、二次試験日が分からないから何とも言えないけど、多分結果を俺が聞くことも難しいし、指導もできないでしょう。」
そのメールの意味が分からなかった。
「先生にはちゃんと結果報告するよ。」
私はそうメールを返した。
そのあとの先生の返信はもう会うことはない、というような感じを漂わせるようなものだった。
だせど、そのあとも先生はちゃんと学校に来ていたし、ただ単に忙しいだけなのかなって思った。
そんなことを考えているうちに合格発表の日がやってきた。
確か、金曜日だったと思う。
だけど、結果は郵送だから正確には発表の次の日に届くんだ。
放課後に先生のところに行くと、「期末テストが終わるまで学校に来ない。」と急に先生は言った。
出張なのか、よく分からなかった。
でもそれ以上は聞かなかった。
そのとき、私は心のどこかで「先生は教師を辞めるつもりなのかもしれない。」という思いがあった。