恋涙

二度目の恋

二次試験の四日前に体育祭があった。



私は100メートルの個人種目に出る予定だったけど、もちろん医者に止められてた。


だけど、やめる気はなかった。


自分にだって出来るっていう変な意地?


でも走りたかった。


だけど・・・走ってすぐに体調が悪くなって、呼吸も荒くなった。


文化祭の時に救急車で搬送されてたから、他の先生たちも心配していろいろ対処してくれた。



「少し休んでなさい。」


保健の先生の言葉に頷いて、私は休む場所を探した。


クラスメイトのところにはなんとなく行きたくなかった。


みんなは元気だから。



元気な人の近くに行くと、自分がなんとなく惨めに見える気がしてた。



きょろきょろと辺りを見回していると、ベンチに佐藤先生が座っているのが見えた。



私は先生のところに行って、先生の隣に座った。



「具合悪かったの?」


先生が私の顔を見る。


「喘息のせいだから大丈夫だよ、春と秋はひどくて。」


「すーぐ無理するからなぁ。」


「そんなに私、無理してるかな?」


「うん。顔を見ればだいたい分かるけど、絶対口に出して言わないから本当は辛いんだろうなぁとか思うよ。」


「先生は超能力者?」


「君に関してはね。」







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