恋涙
次の日から、先生は出張で学校に来なくなった。
学校と病院を行ったり来たりの私は二次試験の課題がなかなか終わらず、しかも先生の出張は二次試験日までかぶっていてレポートを見てくれる先生はいなかった。
お願いして、副担任の先生と、二年生の時の担任の先生に見てもらったかな。
そして二次試験当日。
この日の私の体調は最悪だった。
38度の熱と、止まらない咳。
二次試験のレポート発表の時も咳を止めているのが精いっぱいだった。
面接ではほとんど咳が止まらず、面接官に「もう退室していただいて結構です。」と言われてしまった。
それはもう「面接にならない」と面接官が判断したんだ。
ほとんど質問に答えず退室する形になった。
悔しかった。
頑張ってきたのに。
試験の帰り道、涙が止まらなかった。
だけど思ったんだ。
頑張れば必ず報われるわけじゃない。
でも、報われた人は必ず頑張った人なんだって。
私は報われなくても、何度も立ち上がって頑張らなきゃいけない。
今までだってそうやって生きてきた。
今、自分にやれることを精一杯やればいいんだ。