恋涙

校長室を出ると、私は窓から外の様子を見た。


少し先に見える街の明かりがとてもきれいに見えた。


「すっかり遅くなっちゃったな・・。」


色んな資料を抱えて私は先生のいるPC準備室に向かった。


準備室のドアの前まできて、私は深呼吸してドアをノックした。


「失礼します・・・」



少しだけドアを開けて中を覗くと、先生と他二人の先生が真剣そうに話をしていた。



「あ、終わった?」


先生は私の姿を確認するとすぐに声をかけた。


「はい。」


いつもなら「うん。」という私だけど、他の先生がいるところではさすがに敬語を使う。


一応、教師だからね。



「あと10分後に来てくれる?今職員会議中だから。」



「分かりました。」


三人で何を話してるんだろうと思いながら、私はひとまず教室に向かった。


もちろん教室には誰もいなくて、電気すらついてなかった。



電気をつけて、窓辺の机に座った。


考えることは本当にいろいろ。


夜景を見ながら、これからのことを考えていると日頃の疲れからか少しだけうとうとと眠ってしまった。




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