恋涙
嘘
悔しかった。
だって、先生に言われたことは全部本当のことだから。
悲観的になってる自分を指摘されたことも、何も言わずに一人で抱え込んでしまうと言われたことも、全部全部自分で分かっていたことだから。
病気になったのは自分のせいじゃない。
なんで自分なの?
どうして今なの?
私じゃなきゃだめなの?
いろんな疑問があふれ出てくる。
でも、私の中で一つ決心できたことがあった。
やっぱり先生には受験が終わるまで病気のことは詳しく話さない。
それは先生のためじゃない。
自分との大切な約束。
自分とする約束だった。
一人で頑張るんじゃない。
心の中にいる、強い自分と弱い自分と頑張るんだ。
病気を抱えてこれから先を生きていくのなら、強くならなきゃいけなかった。
強くなりたかった。
だから誰にも言わなかった。