恋涙

あっという間に合格発表の日が来た。


AOも推薦も落ちた大学は結局一般でもだめだったけど、併願した大学は合格することができた。


むしろ、一般で受けるならその大学に行きたいと先生には話していた。



県内の合格発表は同じ日だったんだけど、私は茨城の大学も受けてた。


その合格発表は、県内の合格発表の次の日だった。



大学が決まって、私は結稀の進みたかった道に進む。


その報告も彼にしたくて、私は茨城の大学の合格発表を自分の目で見ることにした。


そう決心したのは合格発表の前の日。


県内で進学が決まってたから、気は楽だった。



あとは病気の方の検査を待つだけ。

その前に結稀のお墓参りもしたかった。



電車に乗って懐かしい風景を見ると、やっぱり涙が出てくる。


私はふいに先生にメールを打った。



“先生、茨城の大学の合格発表、自分の目で見てきます。検査の結果が出る前にひとりで考えたいこともあって、一人旅のつもりで行ってきます。”



先生は茨城まで行ったことにすごく驚いてたけど、観光のつもりで少しゆっくりしてきなさいって言ってくれた。



駅につくと、叔母さんが迎えにきてくれて、そこから大学まで乗せてってくれた。


結果は・・・合格。


私より先に受験番号を見つけた叔母は、すごく喜んでた。




青い空の下、私は自分の未来が確実に見えてきたような気がした。



ただこの日を彼と一緒に迎えられたらいいと思った。



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