恋涙

式が終わると、友達や先生と写真を撮る生徒たちで溢れていた。

私も麗も仲の良い友達に誘われていたけど、最後の日はどうしても二人で過ごしたくて全ての誘いを断っていた。



クラスでの集合写真を撮り終わって、私と麗は帰る準備をしていた。


「絢ちゃん、いいの?」


麗が私を真剣な目で見た。


その意味がすぐに分かった。


「う・・・ん。」


どうせ先生のところに行っても、生徒たちに囲まれているに決まってる。


もう先生からは卒業しなきゃ。

そう思った。



「行ってきなよ!先生のこと探しておいで!じゃなきゃ一生後悔する!」


そう言って麗は私の背中を押した。


ちょっと躊躇ったけど、私も今会わなかったら一生後悔すると思った。


ちゃんと自分の気持ち伝えよう。


先生のことが好きだって。



一年間、自分の気持ちに気づかなかった。


これからは先生のそばを離れて自分の夢に向かって走り出す。




「ありがと!」


私は麗にお礼を言うと、先生を探しに会場の中に戻った。




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