恋涙
恋?
新学期になっても私は悩んでた。
久保さんに電話をかけるかどうか・・・
迷ってたのは恥ずかしいとか、そういうことじゃない。
また恋をして傷つくのが怖かった。
悩んで悩んで、私は電話をすることにした。
私はその決心をユリに話した。
「ユリ、私久保さんに電話かける。」
「え!?ホントに?」
「うん。一緒にいてくれない?」
「うん、わかった。じゃあ来週の水曜日でもいい?」
「いいよ。ありがとう。」
一人じゃどうしても電話をかけられなかった。
だからユリに一緒にいてもらおうと思った。
その日は一緒にごはんでも食べて、そのときにかけようかって話してた。
もちろん緊張もしてたけど、もやもやした気持ちの方が大きいのはよく分かってた。
好きじゃない、好きじゃない、好きじゃないって、何度心の中でつぶやいただろう。
だけど、自分の気持ちをちゃんと確かめたかった。
だから電話しようと思ったんだ。
だけどユリと約束した日の前日、思いもよらないことが起きたんだ。
きっと、運命だったんだと思う。