恋涙
決断
私の人生ってどうしてこんな結末なんだろう・・・
私はそのあと一人になりたくて、次の日に家を飛び出した。
車に乗って、自分の気の済むまでひたすら真っ直ぐ走り続けたかった。
その走行距離は何千キロ。
約一週間、私は帰らなかった。
ひたすら走り続け、これから先のことを考えないようにしてた。
そんな無茶苦茶な一人旅の中で、やっぱりこれからのことを久保さんと話し合わなければ絶対に後悔するって思い始めてた。
気持ちも少し落ち着いてきて、帰ってきて一番最初に大学の友達のマイとエミに会いに行った。
二人に久保さんの転勤のことを話し、二人と話す中でやっぱり久保さんときちんと話し合わなきゃって思った。
二人に会って自分の中で溜めていた気持ちを少しぶつけたあと、私は一週間ぶりに出勤した。
たまたまその日はお客さんが少なくて早く終わった。
着替えを終えた私は、考えて考えて・・・そのまま彼のアパートに行くことにした。
彼のアパートの前まで行って、もし彼の部屋の電気が点いていたらチャイムを押そう。
そう決めた。
半ば車を飛ばして彼のアパートの前に着くと、彼の部屋の電気がついていた。
私はケータイだけを持って、彼の部屋のチャイムを鳴らした。
「はい。」
まだスーツを脱いでいない彼が顔を出した。
玄関を開けた瞬間に私がいたことに彼は驚いているようだった。
「話しがあるんだけど。」
私は力強く彼を見た。
彼は半分しか開けていなかったドアを大きく開けて、入るように促した。